そくとうようてんかんほっさ レイジーシンドローム
側頭葉癲癇発作 Rage syndrome ってほとんどの方が
ご存知ないと思います。とても稀な疾患(症状)だそうです。
2年前の2月に同じような症状が1日だけありました。
その時は重篤な
免疫介在性溶血性貧血発症後半年のことで
一般に認識されている癲癇の発作(痙攣や涎とか)とは違うし
その後2年間、全く起らなかったので(癲癇は繰り返される)
私たち夫婦はテレビで知った長期ステロイドの副作用による
幻覚症状ではないかとずっと思っていました。
3月のある朝、排泄の為5時半にフランを庭に出しました。
部屋に入れたとたん、主人が異変に気付き私を呼びました。
気が狂ったように激しい勢いでリビング中を走り回り
空に向かってガウガウ唸りながら私達にも歯を剥くフラン。
まさしく2年前のあの日と同じです。
抱きかかえ、暴れるフランに「落ち着きなさい!大丈夫!」
「ママが必ずフランを助ける!」と必死に叫びました。
橋本先生に朝一番でメールをし、説明を受けながら動画を撮り
この日は私も通院の日だったので様子を見ることになりました。
午後になるにつれ、おとなしくなり普通のフランに戻ったのですが
夜になり10分に1度はチョコチョコと不安気に歩いては横たわります。
旦那様は仕事があるので、寝室からフラマロをリビングに連れ出し
フランが安心するように床のラグに横になり一晩中、徘徊しては
私のそばにぴとっとくっついて目を閉じるフランに付き合いました。
翌朝、不安でいっぱいのまま病院に行き説明を受けました。
・病名を確定するには発作時の脳波を調べること←絶対に無理でしょ?
・MRIも脳腫瘍他の病気ではないということを確定できるだけ
・症状から見て側頭葉癲癇発作 Rage syndrome が疑われる
・攻撃性を伴い特に一番世話をする人に牙を剥く特徴がある
・欧米では大型犬は安楽死をすすめられる厄介な症例
・発作時は意識がなく噛んだ後、正気になった時に犬が落ち込む
・発作時は押さえようとせずに、とにかく部屋の外に避難すること
・月に2回以上の発作があれば癲癇の薬をずっと飲み続けること
・発作が起きたら動画を撮って様子を記録しておくこと
私は・・きっと避難なんてできない。マロンだけ避難させ
噛まれてもいいから嵐が済むまで抱きかかえてしまう。
もう目が離せない。2匹で留守番なんてさせられない。
何がきっかけになるか分からないから友達とも会わせられない。
・・・ってネガティブな気持ちに一時期なりましたが
今のフランは、いたって元気いっぱい&普通です。
いつ起こるか分からない発作のために毎日の楽しみを小さくして
殻に閉じこもる必要はないとやっと思えるようになり
今日はお弁当を持ってガーデンパークに行きました。
家族性皮膚筋炎 免疫介在性溶血性貧血 毛芽種
側頭葉癲癇発作 Rage syndrome
よくもこんなに重い病気を抱えて生まれてきたフランです。
そして弱いと思うのに力強く生き延びています。
高度の治療を選択して生きて欲しいと願ったのは私です。
「生かせた責任」は・・いつも心の重い糧となっています。
こんな風にいつもいつも悩みながらフランに接しています
そして・・・心から愛しくてたまらないのです・・・
マロたんは発作の時は多少怯えて絶対に近寄りませんが
一晩中フランに付き合いリビングの固い床に横たわる私を
ソファーの上で一瞥するでもなく朝までぐっすりヘソ天でした
本当にこのノーテンキさに救われます(笑)